日曜日に、ある先生の指導法セミナーに参加してきました。子供を中心に教えておられる先生で、とにかくボキャブラリーの豊かさに感動。同じことを伝えるにしても、イメージしやすい表現にするだけで、子どもの心に響きます。とても勉強になりました。
ちなみに、子供を動かす言葉かけ方法は、子育てにも通ずるものがありますね。どうやったら一回で動いてくれるのでしょうか・・・一生の課題かしら・・・。
さて、この間から3歳後半の女の子がレッスンに来るようになりました。まだ紅葉のようなかわいらしい手にはあまり力も入りません。レッスンは音感やリズム感を養うための遊びを中心に、毎回少しだけピアノも弾くようにしています。それにしても、3歳児はすごい!身体的発達、知的発達がめざましいので、毎回どんどん新しい事ができるようになってきます。2週間前まで1分の曲に合わせて体を動かすのも、集中力が続かなかったのに、今回は3分の曲でも最後まで楽しんで踊っている。これは、私の手柄でもなんでもありません。ただ単に、この子がそれを出来るようになったのです!この1ヶ月間でドレミファソラシド全部の音を覚えて、聴唱できるようになったし、数を覚えたばかりなのに、指番号もまたたく間に完璧。これは、奇跡です。私は教師として何かを教えたわけではなく、たった数週間の間に体も知能も成長をし、集中力を持続できる時間も増えたのだと思います。
今日は、ピアノを弾く時、一音一音切ってしか鍵盤を抑えられなかったのを、なんとか繋げさせたいと思いました。そこで、言ってみた事は、「とても大事な宝物を、お指からお指へ『はい、どうぞ』と渡すようにして弾いてね」です。なんと、お母様曰く、家ではいくら言ってもできなかったのに、一発でレガートになりました。「やった!」と思う瞬間です!言葉を選ぶというのは大切ですね。
放っておいても正しい方向へと成長していく幼児期に、ピアノ教育をして、手を加える訳ですから、その子の良さを最大限に引き出したい、その責任の重さに改めて気の引き締まる思いがします。
放っておいても成長する、で思い出すのが子供の爪。赤ちゃんの頃って、手足が大きくなる速度のほうが爪が伸びる速度より速く、我が子の爪を切る度にびっくり驚いたものです。何もしなくても、成長しました。少しは良い子に育ってくれていると良いのですが・・・。