ショパンコンクール in Asia・アジア大会に行って来ました

昨日、ショパン国際コンクール in Asia のアジア大会の1・2年生の部に生徒ちゃんについて行って来ました。朝の5時過ぎに生駒の自宅を出て、東京へ日帰りです。生徒も朝からハイテンションで、午前中の練習室でしっかりウォーミングアップをし、直前の5分間練習でも絶好調。

そのままステージに上がる為待機していたら、やおらトイレに行きたいと言い出し、他の子達はすでに会場に入り、すごく焦ってトイレを済ませた生徒ちゃんだけ少し遅れて中に入りました。たったそれだけの事なのですが、その為か可哀想に緊張がMAXになってしまったようです。

結果は奨励賞。本人は自分の演奏が不本意だったようですが、本番はそういう事もあるさ、良い勉強ができたくらいに思って欲しいです。私も良い勉強になりました。

それにしても、わずか1ヶ月の準備期間で曲を今まで弾いた事ないような難しい曲を立派に仕上げ、ステージに上る恐怖を感じながらも果敢にチャレンジし、素晴らしい賞までいただき、私は本当に良かったと思います。

褒めちぎるは、楽しい。

我が家にやってくる少1の双子ちゃんが面白い。昨日はお兄ちゃんが来て一生懸命にピアノを弾いているけど、手の形がふにゃふにゃで、音も揃っていない。でも、ガラスの心のこの男の子は何か言うと、結構すぐに泣いてしまうのです。

そこで、昨日は両手ユニゾンでドレミファソファミレドを弾く、というだけなんですが、こんな具合にレッスンをすすめました。

「手の形、きれいだね〜」

生徒:(急に手の形がピシッと良くなる)

まだ指先が曲がっているから

「指先、曲がらないでね。あ、3の指がすごくかっこいいね〜!3が一番いいね。すばらしい!」

突然全部の指を一生懸命きれいにし始める。

「そうそう、そしたら音まできれいになってきたよ。右と左の音が1つになるようにね(ユニソンのところ)」

急に揃い始める

「わあ〜〜!すごいね。良いお耳だね。揃っていないところがちゃんと聞こえているなんて、さすが小さい子は耳が素晴らしいね!」

「もう殆ど一緒に弾けるようになってるよ。上りはバッチリ。クレッシェンドまで出来てるよ!あとは、下りてくる時のファの音だけだね。」

ますます集中して聴くようになる。上りでクレッシェンドもするようになる。それまで気づいていなかったみたいだけど、急に生徒もファの音が揃っていないことに気づく。程なくして揃い始める。

お母さんに向かって「凄いよ!〇〇くん、なんだか別人みたいに綺麗な音が出るようになったね。褒めただけで、こんなに上手になるなんて、私、ちょっと分かって来た気がするわw。」

こんな具合で、みんなニコニコしながら帰って行きました。

いわゆる褒めちぎり作戦。

褒めちぎって、褒めちぎって、ああ楽しい!嬉しそうにしている生徒を見る私はもう、殆どおばあちゃんの目になっています。

こんなに楽しく面白いことはないので、これからも褒める技術の習得に励みます。

 

ショパンコンクール in Asia 2017

昔、オランダ、アムステルダム近郊で夏行われている講習会、ホーランドミュージックセッション(Holland Music Session) で、まだお元気だったエキエル先生に教えていただいた事があります。エキエル先生はショパンのナショナルエディションを手がけた先生で、ショパンの権威でもあり、当時のショパンコンクールの審査員長でした。とても紳士な方で、銀髪をきっちりと分けて真夏にもかかわらず毎日スーツで学校にいらっしゃっていました。とても姿勢がきれいで、私の事を気に入ってくださりワルシャワ音楽院に勉強に来るように誘われたのですが、遠いからだとか、言葉が分からないからだとか、食事がまずそうだからとか、訳のわからない言い訳をしてお断りした記憶があります。そういうチャンスはもちろん二度と訪れることはなく、先生はもうお亡くなりになり、若い頃は色々勿体無い事をしたなあと今になって残念に思います。その時フィリッペという少年がいて、ショパンコンクールに出場するつもりで先生にレッスンをつけてもらいに来ていたのですが、コンサートで聴いた彼のバッハのパルティータ1番の美しさに心が震えたのを覚えています。「そう、これよコレ!私が弾きたいのは、こんな感じなのよ!」と思った記憶があります。日本に帰ってから暫くしてその彼がショパンコンクールで2位を取ったと聞き、なるほどと納得したものです。彼のバルカローレも美しかったけど、バッハは私とはとても違うレベルの行きたくても行けない場所に立っている気がしました。

さて、日本で毎年行われるショパンコンクールin Asia、審査員メンバーが錚々たる顔ぶれ。なんと、今年はあの時のフィリッペ・ジョジアーノが審査で来ているというではありませんか!なんだか懐かしい気持ちでいっぱいになりました。また彼の演奏が聴いてみたいものです。

カンタービレピアノ教室からは、2人の小学生が先週の全国大会に出場。年末もお正月も練習に明け暮れていたみたいです。本当に、偉いとしか言いようがありません。私なんて、おせち食べてお酒飲んで遊んでる間に、勤勉に自分たちで考えて練習しているのですもの。ところで、大勢の中でピアノをたった一人で、全くアウェイな場所で、知らない人たちの前で弾くなんて、殆どの人にとっては恐怖以外のなにものでもありません。その人たちの前に自らすすみ出て、ありったけの心を込めて弾く、集中して弾く、もうそれだけで賞賛に値します。あらゆる雑念をシャットアウトし、ピタッと心のスイッチをオンにして演奏する快感を、この子たちもだんだんと知るようになってきているように思います。よく、子供達から演奏時のことをあまり覚えていないなどと聞くけど、右脳が解放されたリラックス状態のなかで集中している、普段とは違う状態になっているのでしょう。この子たちもそんな感じを味わったのでしょうか。それにしても、たった1ヶ月で本選曲を練習し、思いっきり出し切って、清々しい表情でもどってきた2人を誇りに思います。1人は奨励賞をいただき、今週アジア大会に行って来ます。

コンクールで弾く際、ついつい正解を求めてしまいますが、演奏に正解、不正解はないと思います。考えうるあらゆる対策を立て、持っている知識を総動員して練習したのちは無の境地で持っているものを出すだけです。フィリッペの演奏が私の中にずっと残っているように、ずっと誰かの記憶に残るような演奏ができるようになりたいですね。

 

新年あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

年末年始、いつもと最も違っていた点は、忙しい年の瀬にも関わらずおせち料理を習いに行き、初めて3段重のおせちを手作りした事です。本当に美しく、買ったものとは比にならないくらいどれを食べても美味しかったです。

元旦の朝は恒例の春日大社へ初詣をしました。